留年とADHDって関係あるの?【正しく自分と向き合うヒント】

大学での勉強は”学ぶこと”以外にも様々な自己管理能力が問われます。そういった背景から、今までの生活習慣では気付くことができなかった問題が浮き彫りとなる、一種のターニングポイントであると言えるでしょう。 「ADHDの方は留年しやすい」というのはおおよそ正しいですが、その事実だけで「留年生の多くがADHD」と関連付けるべきではありません。個性と病気の境界線は曖昧ですが、正しく自分自身と向き合う方法がわかれば今より先へ進めるのは確かです。

自己紹介

こんにちは、留年侍です。自身の体験を元に、「留年しそうな方」や「留年してしまった方」に向けブログ記事を書いています。私の経歴の詳細についてはページ上部の『自己紹介タブ』(スマホの方は『メニュー』→『自己紹介』)からご覧いただけます。

ADHDとは

(参考:e-ヘルスネット, 厚生労働省)

ADHD「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder」(注意欠如・多動症)とは、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念の一つです。

前頭葉や線条体と呼ばれる部位のドーパミンという物質の機能障害が想定され、遺伝子的要因も関連していると考えられています。

ADHDと診断される人の特徴

(引用:DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版), アメリカ精神医学会)

  1. 「不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなど)」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること
  2. 症状のいくつかが12歳以前より認められること
  3. 2つ以上の状況において(家庭、学校、職場、その他の活動中など)障害となっていること
  4. 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
  5. その症状が、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中に起こるものではなく、他の疾患ではうまく説明されないこと

一般的に、ADHDと診断されるのは上記の条件が全て満たされたときです。

また、大人になってからADHDと診断される方の多くは、小児期から不注意、多動性に悩まされていた方が多いようです。


大学生活における特徴


前項で紹介したADHDの「不注意」や「多動性」といった特徴は、大学生活において具体的に次のような影響を及ぼします。

・遅刻や欠席を頻繁にする
・課題になかなか取り組めない、課題の提出が間に合わない
・勉強やその他のことに集中できない
・スケジュール管理ができない

他にも「自己管理」や「対人関係」において様々な例が挙げられると思いますが、重要なポイントはこれらを注意して直そうとしているのにも関わらず同じ失敗を繰り返してしまうということです。

もちろん、上記に挙げた例がすべて当てはまるからと言って、あなたがADHDだとは限りません。

反対に、上記に挙げた例がすべて当てはまらなくても、ADHDと診断されるケースもあるでしょう。

あくまでADHDに対する一般的な見解です。

あなたがADHDかそうでないかを決めるのは、私でもあなたでもなく専門医です。


個性と病気の境界線


ADHDによる「不注意」や「多動症」は、程度こそ異なるもののほとんどの人が持っているものです。

出掛ける際に家の鍵忘れるなんて誰しも一度は経験のあることだと思いますし、やりたいと思ったことをすぐに行動に移すことが一概に悪いことだとも言えません。

つまり、ここまでが個性でここからがADHDだと明確に線を引くことはできないんです。

ただ、もしあなたが「不注意」や「多動症」に悩まされているのだとしたら、それは病気として治療すべき問題でしょう。

ADHDには根本的な治療薬こそないものの、ある程度の症状を抑制することは可能です。

根性論もほどほどに、お近くの専門医への受診を強くおすすめします。

発達障害のある学生に対する大学の支援

発達障害のある大学生は年々増加傾向にあり、ADHDと診断されながら大学(短大・高等専門学校含む)に通う学生は全国に2000人以上います。(参考:令和2年度(2020年度)障害のある学生の修学支援に関する実態調査結果報告書, 日本学生支援機構)

それを受け、発達障害のある学生に対する支援も充実してきており、

・障害学生支援室の専門部署を設置
・専門知識を有する職員(臨床心理士等)を配置
・空き時間を過ごすための「居場所」を提供

などの支援体制の構築を進めている大学も増えてきています。

 加えて、授業等における合理的配慮も促進されており、ADHDの方に対しては「解答方法配慮」「チューター又はティーチングアシスタントの活用」を提供している大学もあります。

多くの留年生に共通する”危機感の欠如”

ADHDの方々とは一旦お別れして、以降は「進級するつもりはあったけど勉強に身が入らなかった」という方々に向け、正すべき考え方について紹介していきます。

この症状が病気によるものなのか個性によるものなのかは人によって異なりますが、どれだけ成績が優秀な学生でも好きで勉強をしているとは限らないということは覚えておくべきでしょう。

そして、「好きじゃないけど勉強できる学生」と「好きじゃないから勉強できない学生」を一つのパラメータで区別するとしたら、”危機感”が最適なのではないかと考えています。(”危機感の欠如”という言葉に思い当たる節のある留年生も多いのではないでしょうか)

もちろん、10人いれば10人それぞれが程度の異なる危機感を持っている訳ですが、その中の何人かは大学生活において必要とされているだけの危機感を持っていないことが原因で留年をしてしまいます。


同じ過ちを繰り返さないためには


仮に、今のあなたの目標を「再び留年することなく卒業すること」として話を進めます。

簡単に言うと実現ためには「危機感の水準を上げる」ことが必要な訳ですが、危機感を直接コントロールできる方なんていないですよね。

そこで必要なのは、「具体的な対策を考えること」「必ず実行に移すと決めること」の2つです。

もしあなたの危機感が頼りにならないのなら、危機感を頼らないでください。

危機感の水準を上げるのは一朝一夕にできることではないので、目標達成のために別の手段を取るのも一つの選択肢です。

次からは必ず3週間前からテスト勉強を始めるニャ!

また、より本質的な解決を望むのなら、将来について深く考えてみてください

「みんな進学したから」という理由で大学に通っている方の危機感の水準が周りの学生より低いのは当然です。

もっと先のことにも目を向けて、これからどうするのかを自分で決断することが解決の糸口になるかもしれません。

まとめ

留年したんだけど、もしかしてADHDかもしれないニャ。

なんて思いながらこの記事に辿り着いた方は、自分がADHDかそうでないかを判断するためのいくつかのヒントを得ることができたと思います。

そんな方に今与えられている選択肢は2つ「専門医を受診する」「気にしないと決める」かのどちらかです。

もし自分がADHDだと思うところが強いのなら、根性論で片付けようとするのは逆効果となることもあるので専門医と相談し必要な対処法を学んでください。

うーん、ADHDではなさそうニャ。

そんな方にとっては、ADHDは留年したことを正当化するための道具にしかなり得ないので、早めに考えを切り捨てることをおすすめします。

物事の本質を見失うと、遠回りを強いられることが多いです。

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